GW終わりましたね。諸事情によりGWは大変忙しく全く休んだ気がしません。今週から平常運転に戻れてむしろ喜んでいるくらいです。
ところで話題のZOZOSUIT、遂に届きました。初代も発表されてすぐ注文したのですが、結局届くことはなく今回の二代目が届くこととなりました。
さっそく試してみた感想ですが、よかったこと。
- 自分がいかに太ったか3次元で視覚的に確認できる(泣き)
- マイナーな採寸箇所に関しても勝手にアプリが計測してくれる
- おすすめのサイズを勝手に選択してくれサイズ選びに悩まなくて済む
逆にいまいちだったこと。
- 計測失敗が多い!最後までクルクル回ってから失敗と言われ萎える
- 指示に従えばいいだけとはいうものの細かい手順が多い
結論としては、
- コンセプト・心意気は良し
- ただし、実際にユーザーにセルフサービスでやらせるにはプロセスが煩雑すぎる
- 今後の事業への影響は長期的にはおそらくプラス。ただしUXの改善次第。
といったところで、今後の可能性・発展性は感じられましたが、実際にユーザーと試してみるとめんどくさい・ややこしい・わかりにくいステップが多く、今後の課題となりそうでした。
計測手順
計測手順は大雑把に言うと以下のようになります。
- ZOZOアプリのダウンロード・インストール
- 計測台の作成および設置。計測空間の確保
- アプリを立ち上げ、計測機能の指示に従う
- スーツを着る
- 立つ位置を決める
- 3枚の写真撮影テストを行う
- 時計の針のように12回角度を変えて写真撮影
- 測定結果を確認
となります。ここで多少面倒に感じたのは計測空間の確保です。これって一人暮らしの人意外に難しいんじゃないかなあと思います。70cm 前後の高さにスマホを置かなくてはならない、スマホから約2m以内で全身がカメラに収まる位置に立つ必要あり、などの撮影条件を整える必要があります。ただ、首都圏のワンルームマンションの一人暮らしにそんな空間的余裕があることって実は少ないのではないでしょうか。
もう一点、気になったのはアプリの不具合です。今回最初に Android 端末である Samsung Galaxy S8 を用いたのですが、計測に二回連続で失敗してしまいました。S8 は対応機種にリストアップされているので問題ないはずですが、計測失敗が続きアプリが強制終了してしまう結果になってしまいました。これが意外とやっかいでエラーには明確な原因が示されないのですね。
撮影環境や姿勢が悪いのでは、との趣旨のエラーが出るのですが、これが全然具体的ではなく何を直せばよいのかわからない。しかも、失敗のメッセージは最後まで撮影した後に出るのでイライラします。クルクル回らされて失敗とは何事ぞ。結局、iPadにZOZOアプリをインストールしそこから再度チャレンジした結果エラーなく計測を終えることができました。
計測結果
大変、お恥ずかしいのですがせっかくなので計測結果を公表します。
このような感じで3Dのモデリングをされた画像が現れます。この画像は実際に撮影された画像から生成されているため、腕の曲げ方・足の開き方を変えるとそれに合わせて3Dモデルの形も変化します。
さらにこの3Dモデルをグリグリ動かすことも可能です。
ああ、おなか出てる。。
おけつもプリっとしています。恐ろしいことに同身長・同体重の平均値との比較も今後可能になるようです。短足の劣等感にこれからさいなまれるわけですね。
このデータはZOZOのアカウントに保存され、服を選ぶ際に絞り込み検索条件として利用することができます。例えば自分サイズと絞り込むと該当する服を検索できますし、服をカートに入れる時もこのサイズがあなたのサイズですよ、ということを教えてくれます。
ZOZO PB 商品の注文
今回のZOZOSUITの展開に関して株式投資家が最も注目しているポイントは、プライベートブランドである ZOZO の展開・成長だと思われます。逆に言えば、この領域の飛躍が期待できるかどうかだけが重要であって、ZOZOSUITのデザインが良くなった悪くなったなどはどうでも良いことです。ZOZO PBを売るためにZOZOSUITがどのような役割を果たすことができるのかが焦点となります。
現状はTシャツとジーンズだけの非常なシンプルなライナップとなっています。この限られたラインナップでどれだけの成果がでるのか、テストしようということでしょう。うまくいけば多品種展開へつながり、ゆくゆくはユニクロに匹敵するブランドになる可能性もあります。
今回はTシャツ・ジーンズを一枚ずつ注文してみました。もちろん測定した自分のサイズから自動的に服のサイズを選んでくれます。それだけではありません。カートに商品を入れた後、調整が必要かどうかを写真付きで尋ねてくれます。
肩幅も2㎝刻みで調整できますし、
胸囲のサイズも調整できます。また、着丈の調整も可能です。
ジーンズも同様にウエスト、ヒップ、股下のサイズの調整が可能です。
まとめ
ZOZOSUITは服選び、サイズ選択をサポートしてくれる非常に強力なツールになりえる、と感じました。一方で、現状の測定方法に若干の面倒くささを感じてしまうのも事実です。おそらく、3割から半分くらいのユーザーは最後まで測定をやり遂げることができずに終わってしまうのではないでしょうか。この点は大きな改善の余地があります。
とはいえ、サイズを計測し終わった後の世界は非常にクリアです。多くのブランドで自分に最適なサイズは何か知ることができますし、ZOZOのPBを利用すれば細かい単位でプリ・カスタマイズされたサイズのTシャツ・ジーンズを勝手に選んでくれ、フィッティングの問題を解決できます。今後、PB領域の収益拡大がどのように実現されるのか。スタートトゥデイは持続的な成長が可能なのか、継続的な監視が必要です。
つづき。ZOZOプライベートブランドのフィット感を確かめる編。
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